メンバー全員カラフルなスーツ、しかもヴォーカルはアフロヘア。一見、イロモノに思われがちな風貌ですが、演奏を始めてみると超本格派のファンクロックを聴かせてくれる…それが2013年に全国デビューを果たしたBRADIO。

メンバーは真行寺貴秋さん(ヴォーカル・赤)、大山聡一さん(ギター・緑)、酒井亮輔さん(ベース・青)、田邊有希さん(ドラム・黄)の4人。BRADIOという名前は「Break the Rule And Do Image On(日常の世界に、素敵な時間・空間のイメージを加え、良き変化を)」の頭文字から付けられています

彼らのライブを初めて見たのは今年の8月。リハーサルから全力で臨み、30分強という短い本番時間ながらとてつもない熱量を生み出したライブは、心の底から楽しいと思えるものでした。

そのBRADIOが来札、メンバー4人にBRADIOが追求する「ライブ像」について話を聞きました。

橋場 了吾
1975年、北海道札幌市生まれ。 2008年、株式会社アールアンドアールを設立。音楽・観光を中心にさまざまなインタビュー取材・ライティングを手掛ける。 音楽情報WEBマガジン「REAL MUSIC NAKED」編集長、アコースティック音楽イベント「REAL MUSIC VILLAGE」主宰。

フェスでは「一番になりたい」という気持ちを素直にぶつける

 ‐今回のインタビュー前にRISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO(札幌近くの石狩港湾特設会場で8月中旬に開催される国内最大級ロックフェス/以下RSR)のライブを拝見しました。もう、「こんなに楽しいライブがあるのか!」と。

真行寺:本当に北海道のリスナーの熱量のおかげだと思います。

ライブについては欲深いもので、今も昔も変わらず、いい意味で「物足りないな」と感じています。僕ら、欲しがりですからね(笑)

bradio4

‐メンバーもリスナーもあれだけドッカンドッカン騒いでいるのにですか?

真行寺:もっとやりたい、って思っちゃうんですよね。本当に音楽が大好きなメンバーが4人集まって、そこに引き寄せられるようにリスナーの方が集まって来てくれていると思うので、音楽を通じてのやり取りをメンバーともやって、リスナーともやっているとどんどん欲しくなっちゃうんです。

 ‐インタビューのときは物静かなお兄さんたちなんですけどね(笑)。どこでそのスイッチが入るんですか?

大山:僕は、ステージ衣装を着るとモードが変わります。衣装に関してはしっかりコンセプトを持ってやってきているので、「本番、来たな」というスイッチが自然に入るというのはありますね。戦闘服みたいな感じでしょうか。

田邊:SEが始まってからステージ袖で円陣を組むんですが、そこからステージに出て最初の一音目を出すまでに徐々にスイッチが入っていく感じですね。

最初の一音に魂を込められたらその日のライブが凄く良くなるんじゃないかなと思っているので、良い緊張感を保てるかを意識しています。

酒井:僕は……スイッチないんですよ。もちろんライブのワクワク感はあるんですけど、BRADIOを始めたころから「無心に近づきたい」という目標があって。それが正しいのかどうかはわからないんですけどね。

真行寺:僕は、バリバリスイッチあります(笑)。(酒井とは)正反対ですね。ステージに出た瞬間に、大きなスイッチが入るんですよ。

そこからは無我夢中、流れのままですね。演奏する前に凄い考えちゃうタイプなんですけど、スイッチが入ると悩みがなくなっているというか。

‐それぞれのスイッチがあっての、あの初RSRだったんですね。

真行寺:「どんな感じになるかな」という不安はあったんですが、最初から熱量を飛ばしてもらったので僕らがそこに乗っかる形になりましたし、フェスは多くのミュージシャンが出ているのでその中で「一番になりたい」という気持ちを素直にぶつけられたかなと思います。

bradio3

‐ワンマンライブとフェスではどのような違いがありますか?

真行寺:根本は同じです。どの場所でも「音楽は本当に素晴らしい」という思いでステージに立っているので。

RSRは初出場ですし初めてのお客さんが多いので、僕らが演奏し慣れている曲、一体感が出せる曲を中心に組み立てました。

あとは、自分たちの好きな曲ですね(笑)。僕らもテンション上げられますし。

   

BRADIOの曲の案出しは「可能性探し」

‐11月2日リリースのシングル「Back To The Funk」はライブ会場限定発売ということで、ここでもライブへの意識の高さを感じます。

真行寺:曲自体はリリースを意識せず作っていきました。(大山)聡一が持ってきた曲に色を付けていったんですが、僕らの楽曲の中でも新しい形になって、今僕らがやりたいことが詰まった1曲になったので「この曲がシングルでもいいんじゃないか」ということで話が進んでいきました。

‐曲作りはどのように進めていきましたか?  

大山:シングルの先を見据えて、大きな括りで制作をしていた中で出てきた感じです。BRADIOの曲の案出しというのは「可能性探し」なんですよね。

前回が初のバラード(シングル「ギフト」)だったので、「こんなこともできるかな」と色々なパターンを考えたんですけど、実はど真ん中ファンクってなかったんです。

ファンキーと言われることは多いんですが、ロックテイストのエッジが効いたサウンドの曲が多いので、今回はドラムとベースが効いていてギターはチャカチャカもの(カッティングという技法を多用した曲)をやりたいなという感じでした。

最初から全体像が決まっていたので、あとはそれぞれのプレイヤーの味付けをするだけだったので楽でしたね。

‐ディスコサウンドの21世紀バージョンですよね。

真行寺:今回は、歌はおまけ感覚です(笑)。強烈なグルーヴに乗っかって、曲を通して楽しい気持ちになりたいなというのが一番でしたね。

‐サビが二段構成になっているのも面白いですし、この曲がライブで披露されるのが楽しみです。

大山:欲しがりますからね(笑)。実はまだライブでやっていないので、僕らも「踊る以外何もないでしょ!」と思っている曲ですし、CDよりもライブハウスでは低音がもっと出ますから、お客さんがどんな顔をするのかも楽しみですね。

bradio1

‐今日のお話で、ますますBRADIOのライブを見るのが楽しみになりました。

酒井:今年は北海道で4回ライブができたんですが、やればやるほど噛み合ってきていると思うのでこれからも楽しみにしていてください。

大山:RSRのような、僕らのバンドよりも歴史のあるフェスで1ページを作れたのは誇りに思います。これから末永くお付き合いしてもらえると嬉しいです。

田邊:今年1年、皆さんからいただいた愛情を来年いい形でお返しできればと思っています。

 

真行寺:噂によると、北海道はアフロが受け入れられる土地だと聞いています。

北海道中全員アフロにしてやるくらいの気持ちで(笑)、ライブで一緒に遊べたらなと思いますので応援よろしくお願いします。

 

【取材を終えて】

今年のRSR。BRADIOは初出場とは思えない、素晴らしいパフォーマンスでdef garageのオーディエンスを大熱狂の渦に巻き込みました(ライブ写真はすべてそのときのもの)。その衝撃が忘れられず、今回のインタビューはBRADIOがどのような気持ちでライブに臨んでいるのかを話題の中心にしました。

 

BRADIOのライブの基本形は「音楽の素晴らしさを伝えること」。しかし、どんなに素晴らしいライブを披露しても、満足することはないといいます。「欲しがりなので」とメンバーは笑いますが、この現状に満足せず常に上を目指す姿勢が今のBRADIOの勢いになっているのだと思います。

 

新曲の「Back To The Funk」はディスコ全盛期を思わせるファンキーな楽曲なので、BRADIOのライブでどのような化学反応を起こすのか非常に楽しみ。このタイミングで、原点回帰。グルーヴィーファンクで、ライブハウスがディスコに早変わりしそうです。

 

【ライター・橋場了吾】

北海道札幌市出身・在住。同志社大学法学部政治学科卒業後、札幌テレビ放送株式会社へ入社。STVラジオのディレクターを経て株式会社アールアンドアールを創立、SAPPORO MUSIC NAKED(現 REAL MUSIC NAKED)を開設。現在までに500組以上のミュージシャンにインタビューを実施。 北海道観光マスター資格保持者、ニュース・観光サイトやコンテンツマーケティングのライティングも行う。