大川 史織
1988年、神奈川県生まれ。 大学卒業後マーシャル諸島で3年間働いて帰国。夢はマーシャル人も驚く大家族の肝っ玉母ちゃんになること。

ゴールデンウイーク、気持ちのよいお天気が続きましたね。みなさま、いかがお過ごしでしたか。

 

今年はちょっと変わった場所で、バーベキューを楽しみました。

 

持ち物リストには、パスポート。

 

自宅から1時間もかからぬ距離にいながら、海外旅行気分です。

 

会場は、JR南武線の南多摩駅を降りて、川崎街道沿いにある「Tama Hills Recreation Center」。

 

日本語名称「在日米軍多摩サービス補助施設」は、米軍家族のためのレクリエーション施設として、現在はゴルフ場、乗馬施設、BBQ場として使用されていますが、元は、大日本帝国陸軍の火薬製造所でした。

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最盛期には、2000人以上の従業員が従事。

 

終戦直前には女学生、朝鮮からの労働者も勤務していたようです。

 

満州事変から終戦まで、日本陸軍の3分の2の火薬を製造・貯蔵していました。

 

砲弾だけでなく、魚雷の中に詰める火薬も作られました。

 

谷地をつなぐトンネル。

 

多摩丘陵の地形を活かして、山地一体が弾薬工場でした。

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丘陵の谷間に、突然と姿を現す元弾薬庫。

 

弾薬庫が点在しているのは、爆発事故を最小限に抑えるためだとか。

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弾薬庫は、厚さ30センチのコンクリートで覆われています。

 

開かれた扉の中を恐る恐る入ってみると・・・

 

ひんやりとした空気と、タイムスリップしたような時間が流れていました。

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見上げると、緑の木々が顔を覗かせています。

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かわいい顔にも見えるボイラーも残っていました。

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昭和13年に「多摩火薬製造所」として開所したこの山を、米軍はなかなか見つける事ができなかったようです。

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この日参加したメンバーには、ベトナム戦争体験者もいました。

 

バドワイザーを片手に、アメリカンスタイルのBBQを楽しむことができる休日のひとときも、

 

戦後70年ならではの光景なのかもしれないな、と

 

ニョキッと地中から顔を覗かせていた自生キノコが毒か否か、

 

にらめっこしながら物思いに耽った一日でした。

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「Tama Hills Recreation Center」

URL:http://www.yokotasupport.com/tama-hills/

住所:東京都稲城市大丸1310
※施設入場には、パスポート提示が必須。米軍関係者の紹介が必要な施設もあり。