半蔵 門太郎
ビジネス・テクノロジーの領域で幅広く執筆しています。

『テレビの前の皆さん、スマイル!してますか?』

 

彼の政見放送を初めて見た時、私は衝撃を受けました。

 

スーパーマンのコスプレで身を包み、政見放送らしからぬおかしな動きをしている…

 

(なんだこのおっさんは…)

 

その政見放送を見た日から私は彼のことが気になって仕方が無くなっていました。

 

その男の名はマック赤坂。日本で最も有名な「泡沫候補」。目下、選挙戦12連敗中です。

 

負け続けても負け続けても、選挙戦に出続ける。

 

彼はいったい何者なのか。いったい何を考えているのか?

 

今回の70seedsは、日本で一番有名な泡沫候補・マック赤坂氏の知られざる「リアル」に迫ります。

 
 

どん底に訪れた「スマイル」という福音

‐マックさんの代名詞といえば「スマイル!」です。スマイルや、スマイルセラピーにはいつ頃出会ったんですか?

今の活動(スマイルセラピー協会)にたどり着くきっかけになったのは商社に入社してから1年から1年半たったころ。出張でロサンゼルスに行く機会が何度かあって、そこで「スマイル」というものの持つパワーに出会いました。

‐スマイルセラピーの起源はアメリカにあったんですね。

アメリカ人はスマイルが自然にできて、スマイルそのものがあいさつになっている。素敵な文化だなと思ったんです。当時商社マンだった私は、会社に行くのが嫌でノイローゼ気味になっていたんですが、アメリカ人のスマイルにふれあい、私もスマイルをしていく中でだんだんとポジティブになっていきました。

‐マックさんにもノイローゼになっていた時期があったんですか!

あったね。どん底だった。会社に近づくと吐き気が止まらなかったし、何度も逃げようと思っていた。今でも忘れられないよ。

そんな自分を救ってくれたのは「スマイル!」だった。だから自分だけではなく、これをみんなにやってもらうことで世の中がもっと良くなるんじゃないかと思いました。それに、マテリアルだけではなく、人のメンタルに関わるようなことがしたいというのがありました。

‐マテリアル、と言いますと?

商社マンというのはどうしてもマテリアルに囲まれ、マテリアルを扱うことで生きている。一度きりの人生、マテリアルに振り回されて終わるのではなく、人間のメンタルをマイナスからプラスにコントロールできるようなことがしたかったんです。自分にとっても、世の中にとってもね。

   

スマイルの伝道、それが私の政治

‐マックさんはどうして政治活動をしようと思ったのですか?

スマイルセラピー協会を立ち上げた後にスマイル党を立ち上げました。選挙活動の狙いを簡単に言うと、スマイル、スマイルセラピーを伝道しようというのが狙いですね。

‐ということは、政治的な理念はないということですか?

いえ、スマイルを広めることが私の政治です。

‐詳しく聞かせてください。

私がなぜ政治活動をしているか、究極の目標は「恒久平和」なんです。世の中みんながスマイルをするようになれば平和になる。変なコスプレや政見放送、現在はせっせとスマイル党の党員を集めているけれど、それもすべては「恒久平和を実現したい」という一心でやっています。世のため人のためになることをしたいと思ってやっているんです。

     

反骨心から生まれたスーパーマン

‐マックさんと言えばコスプレを着た街頭演説、政見放送が有名です。あれをやろうと思ったきっかけは何ですか?

初めて選挙に出馬したのが2007年の港区議会議員選挙。このときは別に目立った服装もせずに真面目に選挙活動をやりました。そしたら全くと言っていいほど反応がなかった。そのあとも参議院の東京選挙区で出馬するんだけれど、やっぱり相手にされない。だけど一つ納得がいかなかったのは、無視したのが大衆だけでなく、メディアもそうだったということ。

選挙期間のはじめと終わりに「こんな人出馬しました」みたいな感じで顔が出るだけで、主要候補のことしか報道しない。それはオカシイだろと思ったんです。だから、メディアから注目を集めるため、いままでのスタイルはメディアに対する反骨心でやってきたということだね。

‐コスプレ政見放送を始めたころはどんな反応がありましたか?

ネガティブな反応が多かったね。会社の電話に「このキチガイが!!」というような電話が何本も入ってきたよ。

でも何年も同じことを続けていくうちに理解してきてくれる人が出てくるようになってきた。渋谷駅の前でよく尾崎豊を流しながら演説をしているんだけど、若い人が立ち止まって話を聞いてくれるようになった。素敵なスマイルをしてくれるようになった。何を感じてくてるかはわからない。けど話を聞いてくれて、Twitterなどでポジティブなツイートをしてくれたりしたのを見た時には、人間はまだ捨てたもんじゃないなと思うよ。

‐ちなみに、マック赤坂という名前の由来は?

本名が誠(まこと)でマック、赤坂は住んでいるからだね。

‐そうなんですね!なるほど!

   

マック赤坂を動かす「行動する哲学」

‐お話を伺っていく中で、マックさんの行動力について聞きたくなりました。

もともと小さいころから行動力はあったんだろうね。家が貧乏で、バカにしてくる周りに対してはいつも「今に見てろよ」と思って勉強していました。「おぼしきこと言わぬは腹ふくるるわざなり」、僕の好きな吉田兼好の言葉なんだけど、自分の考えをすぐに言ったり、行動に移さないと頭がおかしくなるような性格なんですよ(笑)貧乏なくせに気が強くて行動するタイプだったから、周りの人たちからしたら迷惑だったでしょうね。

それと大学時代たくさん読書をする中で実存主義、陽明学という考え方に出会いました。「知行合一」、つまり、行動できないような知識なら知識じゃない、行動に移さなければそのアイデアも意味がないと。そういう考え方に出会い、共鳴して今、それを肝に銘じて実践しています。

‐なるほど。ですが、思ったことをすぐに行動するというのは怖くないんですか?

そりゃ怖いよ

‐怖いと思って、行動が抑制されることはないんですか?

怖いと思って後悔するよりも、やってみてぶっ壊れたほうがまだいい。私はつねに「行動=失敗」という方程式を意識しながら動いています。

 

‐「行動=失敗」。

行動するということは失敗するということ。世の中にいる行動できないやつらは、結果が「わからない」ものに対して成功しなきゃアカンと思ってるから行動しないんでしょ?逆なんだよそれは。わからないから行動する。俺なんて成功したら逆に怖いもん(笑)

それに今の人たちは【考え→考え→考え→行動】という人が多い。考えに考えたらフラストレーションが溜まって仕方がないでしょ。私の場合は【行動→考え→行動→考え】むしろ行動がガス抜きになっている。こういう考え方が、今の若者には大事なのかもしれないね。

 

自分を捨て、人のために

‐最後に、政治家としてでなく、マックさん個人の人生の目標を教えてください。

まぁ、自分を捨ててどれだけ世のため、人のために尽くせるかだと思います。自分の欲望や思いはあるけども、そういったものを排除してどれだけ人に尽くせるか。これに尽きると思う。

結局最後に自分がどうなりたいかなんてわからないんですよ。もしこれから選挙で当選して、総理大臣になったとしても心の中では満足できないかもしれないし、このまま議員になれずに議事堂の外でやんややんややってたとしても、権力を握らずに純粋でいれて良かったと思うかもしれないし、わからない。さっきも言ったけど、わからないから行動するんだ。

だから僕自身葛藤もあるよ。そりゃ人間だからね(笑)

     

普段街頭で目にするのとは違う、素の一面を見せてくれたマック赤坂さん。奇抜な行動の裏には一貫した信念がありました。

 

選挙で、街頭で、これから何を見せてくれるのか。これからのマック赤坂さんの活動にも目が離せません。

 

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