2018年8月、70seeds storeは渋谷ヒカリエでのWANDERING CRAFTに昨年に続いて2度目となる出店をしました。


(1年目のレポートはこちら https://www.70seeds.jp/hikarie-293/


渋谷ヒカリエさん、イベント企画・運営のBASEさんなど、様々な方のおかげで盛況のうちに終えることができたこのイベントを、改めて振り返ってみたいと思います。

鈴木賀子
ジュエリーメーカー、広告クリエイティブ領域の製作会社、WEBコンサルティング企業を経て、2016年より70seeds編集部。アンテナを張っているジャンルは、テクノロジー・クラフト・自転車・地域創生・アートなど、好奇心の赴くまま、飛びまわり中。

テーマは「オーダーメイド」

2018年のWANDERING CRAFTのテーマは「オーダーメイド」。

世の中のお金の使いかたが「モノ」から「コト」へと変化し、その時しかできない体験が求められていること。だからこそ「誰かのため」 ではなく「自分のため」の一品に出会える場所を作りたい。そんなBASEさんの想いに共感し、出店させていただくことを決めました。

テーマにそって、私たちが出品協力をお願いしたのは、以下の3ブランドさんでした。

Edit Japanさん カスタマイズ包丁/藍包丁

藍染と包丁で生む新しい価値

出店期間中、毎日参加して「包丁屋です!」と、にこやかに人びとに声をかける坂元さんは、包丁の新しい選び方と、魅力を伝える包丁の伝道師。

多くの包丁職人さんが坂元さんのファンになってしまうような、温かさと行動力の人です。

坂本さんの立ち上げた「LifeKnife」は包丁の形、刃の素材、柄の素材に始まり、柄に漆塗りができるようなカスタムまでも可能なブランド。まさにオーダーメイドというテーマにばっちりでした。

そして、ショップに立ち寄る人たちが一番にかけ寄っていくのは、深い碧が美しい「藍包丁」。海外の方からも「海外発送はできるかい?」と質問を受けるほど、注目されていました。

TAKESUMIさん 竹炭インテリア

里山を守るために選んだ道 【取材その後】TAKESUMI 南さん

竹炭と花へ真摯に向き合い、インテリアとして形作るアーティスト、南さん。

竹は日本人にとって、正月の門松の材料や「松竹梅」という概念などおめでたい物という印象が強い植物です。

その竹に新たな使い方を提案するのが「TAKESUMI」。ノベルティとして用意していた竹炭のかけらも出店期間中で品切れになってしまうほど大好評でした。

特に新婚のご友人へのお祝いや、ご自宅のダイニング用として喜ばれていたお客さんが印象に残っています。購入いただいた「TAKESUMI」も今頃、お客さんの生活に寄り添っていることでしょう。

MUKUネクタイ/ブックカバー

知的障がい者のヒーローを作る、ブランド「MUKU」を生んだ双子が紡ぐ物語

身近な家族が障害者だったからこそ生まれたブランド「MUKU」。購入することが障害をもったアーティストたちの応援につながる、という背景以前に商品のデザインが目を引いていました。特にポップな蝶ネクタイは、男性のお客様から大人気!

自閉症をもったアーティストは「連続性・継続性」に強くこだわりを持つ方が多く、商品に使われたアートワークの由来をご説明すると、みなさんワクワクした表情になるので、魅力をお伝えする私達も嬉しかったのを覚えています。

実は、MUKUさんとは、今新プロジェクトに取り組み中。年内にはお知らせできる予定ですので、そちらもぜひお楽しみに!

会場限定で配布した「70seeds store paper」

今回、70seedsではヒカリエ2回目の出店にあたって新しいチャレンジをしました。それが「70seeds store paper」の制作。

7月に70seedsがリニューアルしたことに伴い、storeのロゴも一新。リニューアルしたからこそ、私達が今までユーザーさんに向けてできていなかったことにも取り組んで行きたい!と考えました。

それがwebを飛び出して、紙の読み物をつくるすることでした。70seeds全体のアートディレクションを担当いる黒野のデザインで出来上がったのが、このスタイリッシュなpaparです。

ヒカリエでは、このpaper100人以上の方に直接お渡しすることができました。私たちとしても初めての経験でしたが、受け取ってくださったお客様の顔を思い出すと本当に嬉しかった気持ちが今でも思い出されます。

今後、掲載する商品を季節によって変えながら、続編を作っていく予定です。どこかで見かけたら、お手にとっていただけたら嬉しいです!

STOREが目指している「ストーリーを届ける」関係

70seeds storeは「ストーリーを買えるセレクトショップ」というコピーの通り、ただ情報届けるだけではなく、その商品がうまれたストーリーに共感する人達との関係性を深くしていくことを目標にしています。

その関係性を深めたい相手はお客さんだけではありません。今回、全体の企画運営を担ってくれたBASEの担当のみなさん、そして同時期に出品されていた皆さんとも、接客の合間に互いの商品について語り、お互いのファンとなっていきました。

これも私達70seedsの目指している関係性がかたちになったことのひとつ。

さらに店頭に立った私達storeのメンバーと商品との関係も、この出店を通して深まりました。やはり私たち自身が取り扱っている商品の一番のファンであることの大切さに、あらためて思いを馳せることができました。

今回の出店では、70seeds storeを目当てに来てくださった方々はもちろん、偶然立ち寄ったことをきっかけに、私たちに耳を傾けてくれる方がとても多かったことが印象に残っています。

それは私達が目指す「ストーリーのある関係」が形になっていく瞬間でした。この経験を大切にして、次の取り組みに挑戦していきたいと思っています。

あらためて期間中にお越しいただいたみなさま、そして、今回の出展にあたりご協力いただいた関係者のみなさま、本当にありがとうございました!

ストーリーを手にとりたくなったとき、私たちはいつでも門前仲町のショールームで待っています。ぜひお気軽にお立ち寄りくださいね。