コロナウィルスの感染拡大にともなって、たくさんの場所が運営を続けられなくなったり、たくさんのものがつくり続けられなくなったりと、苦難を余儀なくされています。
さまざまな補償制度が進められているかたわら、わたしたちにもできることはあるんじゃないかーーそんな想いから70seedsでは、「みんなで暮らしをつづけよう。」と題した取り組みを始めることにしました。
こんなときだからこそ、ひとりひとりの力で素敵なものと素敵な場所を守っていきませんか?
終わりの見えない「自粛」のなかで。
今回のコロナウィルスの流行により、多くの中小企業やサービス業が危機に陥っています。
事態が収束することを心から祈っていますが、東京を中心とした大都市圏では緊急事態宣言も発令され、今後外出自粛がどこまで続くのか終わりは見えません。
まずはこれ以上感染が広がることのないように、極力外出を控えて日々をすごすことが必要なのは間違いありません。
今まで当たり前のように買い物や食事を楽しんでいたことが、いかに幸せなことなのかを改めて実感しています。
このピークがおさまったら、また思いっきり好きなお店で大好きな仲間とともに楽しみましょう。
ただ…このまま自粛ムードが長引いたら…?買い控えが続いたら…?
今まできていたお客さんがいなくなってしまった場所は営業を続けることができなくなってしまう。
今まで買ってくれていたお客さんがいなくなってしまった商品はものづくりを諦めざるをえなくなってしまう。
そんなことにはなってほしくない。
そうなる前に私たちになにかできることはないだろうか。
今まで関わってきた仲間とともに考え、
「みんなで暮らしをつづけよう。」と題して、すてきなものや場所と一緒に乗り切っていくための仕組みをはじめます。
1つの行動で「もの」と「場所」を守る。
このしくみは簡単です。
「素敵なもの」を購入すると購入代金の一部が、直接応援できない「素敵な場所」にシェアされるというもの。
商品によって「利益の半分」だったり、「売上の40%」だったりとそれぞれのできる範囲での支え合いを設定しています。
もちろん、「素敵な場所」はただお金を受け取るわけではありません。
「素敵な場所」に行きたくても行けない人たちに向けて、「素敵なもの」を紹介する役割を担うことになります。
どれだけ素敵なものでも、「急いで買う理由がない」状態に陥ってしまっている状況と、「あのお店にいきたいけど外出は控えなくちゃいけない」という状況。
それを、「この商品を買うことでその場所を応援することができる」「この場所を応援することでこの商品がなくならずにすむ」という、それぞれが支え合う仕組みで解決できないかと考えました。
素敵なものたち。
今回の取り組みを始めるにあたって、以下のつくり手さんたちが賛同・参加してくださっています。家の中で過ごす時間が増える中、暮らしの時間を豊かなものにしていくことで少しでも不安をやわらげ、生活が楽しいものになればうれしく思います。
※リンク先の各商品購入ページで注文時、備考欄に「#みんくら」と記入ください。
「okaeri」
熊本・福岡の山で採れた天然竹のみを使用、完全国産の「竹の箸」だけをつくり続けている、熊本県南関町のものづくり企業ヤマチクによるお箸。国内外の賞をいくつも受賞している名品です。
「きえ〜る」
北海道北見市の環境大善が開発した、環境微生物群を発酵培養することで生み出される善玉活性水からできた安心無害の消臭液「きえ〜る」。殺菌剤を頻繁に使いたくない、お子さんのいる家庭におすすめです。
環境大善の70seeds取材記事:「ひとも菌も、居住まいを大切に」
「玄米がユメヲミタ」
石川県の農場で最高品質の無農薬米「コシヒカリアモーレ」を生産する山燕庵がつくる、玄米甘酒「玄米がユメヲミタ」は、年間販売本数1万本を超えるヒット商品。甘酒のイメージが変わります。
山燕庵の70seeds取材記事:「メディアの数字に疲れたら。」
70seeds storeの参加ブランド。
70seedsが運営するセレクトショップ「70seeds store」でも、「みんなで暮らしをつづけよう。」のしくみを取り入れた取り組みを実施します。現在賛同いただいているブランドの対象商品は以下の通りです。
「ヌカモフ」
無農薬の自然農法で作られたお米の米ぬかをつかってつくられた、繰り返し使える温熱ピロー。AKOMEYAをはじめ、さまざまな場所に取り扱いが広がっているリラクゼーションアイテムです。
「TAKESUMI」
日本の山で採れた竹から職人がひとつひとつ丹念に仕上げた竹炭を、インテリアアーティストが形にしました。竹炭には空気の殺菌・防臭効果もあり、今の時期にぜひおすすめしたい一品です。
TAKESUMIの70seeds取材記事:「里山を守るため選んだ道」
「藍包丁」
堺の刃物職人が鍛造した包丁に、徳島の藍染職人が加工を施した柄と鞘をマッチングした、メイドインジャパンの製品です。見た目が美しいだけでなく、藍染が持つ抗菌効果も人気の理由です。
藍包丁の70seeds取材記事:「包丁の街、堺の技術をのこす」
「{tabel}」
日本全国の土地で受け継がれて来た伝統茶ブランド。天然もの、無農薬、無化学肥料、有機肥料栽培で育った在来ハーブたちを使って、国産在来種を中心とした野草茶に仕上げています。
{tabel}の70seeds取材記事:「カラダの声に気づくデザイン」
素敵な場所たち。
日本のあちこちに、意志をもって素敵な場所を運営している人たちがいます。ですが、外出を控えなくてはいけない現状ではその場を続けていくこともむずかしい。今回の取り組みを通じて、そんな「場」の継続につながるようにと願っています。
HYAKKEI
岐阜県恵那市で2019年に立ち上がったコミュニティスペース。歴史ある街のなかで、新しいことを生み出そうとする人たちが集まる場所になっています。70seedsは昨年、1年間かけてこの場所で街の事業者さんたちと事業創出のプログラムに取り組んできました。
いわしくらぶ
東京の真ん中、水道橋から徒歩2分のブック&シーシャカフェ。「人は弱い生き物だから群れる場所が必要だ」というコンセプトで運営されるいわしくらぶには、いつも優しい空気が漂っています。「ヌカモフ」も常時試せますよ。
庭文庫
岐阜県恵那市にある、古民家を改装した古本屋。木曽川を見下ろす絶景はもちろんのこと、店主夫妻がつくりだすやわらかな雰囲気が時間を忘れさせる、本好きのための桃源郷です。2年前に公開合宿を開催したり、70seedsにとってもとても縁の深い場所です。
小杉湯
東京都高円寺の人気銭湯。昨今の銭湯ブームはもちろんですが、なにより地元の人たちに長年愛される生活に欠かせない場所です。小杉湯では「ヌカモフ」の体験イベントを開催させてもらったりなど、あたたかい関係を築かせてもらっています。
小杉湯となり
小杉湯のとなりに今年3月にオープンしたばかりの、「銭湯のあるくらしが体験できる場所」、小杉湯となり。となりでは利用者の方に山燕庵のお米を食べていただいているご縁もあり、今回の仕組みでつづけたい「暮らし」が、まさに詰まっている場所です。
「みんな」の力で支え合う
今回の取り組みで大切にしたのは「みんな」という関わり方。
誰もにとって大切な人やもの、場所があるようにそれらをつくっている人、運営している人にとっても大切なものがあります。
こんな大変なときだからこそ、みんなですこしずつ力を合わせて自分の暮らしをよりよくしていく、大切なものがなくならないですむようにしていく。
そんなひとりひとりの「できること」を増やしていければと思っています。
70seedsでは、この取り組みの輪を広げてくださる方を募集しています。
全く同じやりかたでなくてもかまいません。
70seedsと一緒に取り組まなくても構いません。
情報を広げてくださったり、自分の買い物の仕方をちょっと変えてみたり、「みんな」で支え合うやりかたをひとりひとりが考えて行動に移してみていただけたら。
この世の中を諦めずにすむ方法が少しでも多く生まれていったら。
その先に、さらに新しい出会いが生まれて、ひとりひとりの暮らしがもっと素敵なものになったなら。
そんな未来を「みんな」の手でつくり上げられることを願っています。